事故物件

私は、事故物件を専門に扱う不動産屋で働いている。事故物件とは、自殺や殺人などの事件や事故があった物件のことである。事故物件は、一般的な物件に比べて安価で購入できるため、多くの人が興味を持っている。

ある日、私はある廃墟の物件を扱うことになった。その物件は、20年前に一家心中があったという。一家は、父親、母親、そして小学生の娘の3人だった。父親が母親を殺害した後、娘を殺害し、最後に自分自身も自殺したという。

私は、その物件を内見するために、廃墟の中に足を踏み入れた。廃墟は、荒れ果てていた。壁はボロボロで、床は埃まみれだった。家具や家電はすべて撤去されており、部屋の中は空っぽだった。

私は、2階の部屋を内見していると、ふと、赤い部屋があることに気がついた。赤い部屋は、他の部屋とは異なり、壁紙やカーテンがすべて赤色で統一されていた。部屋の中は、血痕が残っていた。

私は、赤い部屋を調べていると、床の下に何かが埋まっていることに気がついた。私は、床の下を掘り起こすと、そこには、小さな女の子の人形が埋まっていた。人形は、赤いドレスを着ていて、髪は血まみれだった。

私は、人形を見つけて、すぐにその場を立ち去った。私は、その物件を扱うことを断ることにした。その物件は、あまりにも恐ろしい場所だった。

それから数日後、私は、その物件の購入を決めた男性から電話を受けた。男性は、その物件を購入し、改装して住むつもりだと言った。私は、男性にその物件の危険性を警告したが、男性は聞く耳を持たなかった。

それから数ヶ月後、私は、その物件のニュースを見た。男性は、その物件で自殺していたという。男性は、自殺する前に、赤い部屋で人形を見つけていたという。男性は、人形に呪われていると感じていたらしい。

私は、そのニュースを見て、本当に恐ろしくなった。私は、事故物件の扱いを辞めることにした。事故物件は、決して触れてはいけないものなのだと、私は思った。

終わり

 

考察

この話では、事故物件と廃墟というキーワードを組み合わせることで、より恐怖感を煽っています。事故物件は、すでに事件や事故があった場所であり、その記憶が残っていると考えられています。また、廃墟は、人の手が入っていない場所であり、不気味な雰囲気を醸し出しています。

この話の主人公は、事故物件を専門に扱う不動産屋の社員です。主人公は、事故物件の危険性を認識しながらも、その仕事に携わっています。主人公の葛藤や恐怖が、よりストーリーにリアリティを与えています。

また、この話では、事故物件の呪いによって、男性が自殺するという結末になっています。事故物件の呪いは、あくまでもフィクションですが、それでも、読者に恐怖を与える効果があります。

この話は、事故物件や廃墟への恐怖を描いた、怪談のような創作話です。この話を読んだ人が、事故物件や廃墟への恐怖を抱いてくれたら、幸いです。