廃墟の呪い

私は大学2年生の田中。廃墟探検が趣味だ。廃墟には、どこか惹きつけるものがある。人々が忘れ去られた場所には、必ず何かしらの秘密が隠されている。それを探し出すのが、廃墟探検の醍醐味だ。

ある日、私はネットで見つけ出した廃墟の探検を計画した。それは、郊外にある廃病院だった。その病院は、数年前に火災で全焼し、その後放置されていた。

私は友人の山田と、廃病院の探検に出かけた。病院は、廃墟探検の定番スポットだった。入り口は倒壊していたが、難なく中に入ることができた。

病院の中は、暗く埃っぽかった。床にはガラスや瓦礫が散乱し、異様な雰囲気が漂っていた。私たちは、懐中電灯を片手に慎重に進んだ。

病室をいくつか探索していると、奥の部屋から奇妙な音が聞こえてきた。私たちは音のする方へ進むと、そこで恐ろしい光景を目にした。

部屋の中央には、焼け焦げた遺体が横たわっていた。遺体は、顔が白骨化しており、目は虚ろなままだった。私たちは、思わず身震いした。

遺体は、明らかに火災で亡くなったものだった。しかし、その姿は、とても不自然だった。遺体の周りには、血痕や体液が散乱しており、まるで殺されたかのように見えた。

私たちは、恐怖に駆られて病院から逃げ出した。その夜は、一睡もできず、悪夢にうなされた。

翌日、私たちは警察に遺体のことを通報した。警察は、遺体の身元を調べたが、身元不明だった。また、遺体に死因は特定できなかった。

私たちは、その事件を忘れようとした。しかし、それからというもの、私たちの周りで奇妙な出来事が起こるようになった。

山田は、夜になるとうなされるようになった。また、私は、廃病院の幻覚を見るようになった。

私たちは、廃病院の呪いにかかってしまったのではないかと考えるようになった。

ある日、私は山田から電話を受けた。山田は、廃病院の近くで、一人の女性を見たと言った。その女性は、焼け焦げた遺体と同じ顔をしていた。

私は、山田に会うために廃病院に向かった。山田は、病院の入り口で、私を待っていた。

山田は、女性を見たのは、病院の奥の部屋だと言った。私たちは、その部屋に向かった。

部屋の中央には、焼け焦げた遺体が横たわっていた。その遺体の周りには、血痕や体液が散乱していた。

私たちは、恐怖に駆られて病院から逃げ出した。その日を境に、私たちの前に女性は現れなくなった。

私たちは、廃病院の呪いから逃れることができたのだ。しかし、その事件は、私たちの心に深い影を残した。

廃墟探検は、危険な行為だ。そこには、私たちの知らない恐怖が潜んでいる。もし、廃墟探検をしようと思ったら、十分に注意してほしい。

終わり